出張整体院 快誠 の日記
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これから流行る風邪にも用いられる経絡
2017.11.04
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昨日の記事に続いて「快の整体術講座」の話です。 先日行っていた経絡別基本調整法実技の「肺経」の話もまだ書いていませんでしたので、今日はその話を書いていきます。 まず「肺経」の流れているところですが下イラストのように胸から腕を通り、親指までを通っています。 東洋医学の臓腑の考え方は実在の臓腑よりも幅広く捉えていることを昨日の記事でも書いていますが、東洋医学的に見る「肺」は実在の肺も含めますが、気道(鼻腔・咽頭・気管・気管支)なども含めた呼吸器系にも作用します。 そのようなところからもあり「肺経」の調整は古くから呼吸器系の疾患に使われてきました。 呼吸器系の疾患の代表格はこれからの時期には流行する「風邪」です。 「風邪」の場合にも重宝するツボが点在しており、肘周りにある「尺沢(しゃくたく)」や「孔最(こうさい)」は咳などにも用いられる場合があります。 実在の「肺」の話を少しすると肺は空気中の酸素と血液中の二酸化炭素を交換する役割を持ちます。 肺は肺胞と呼ばれる直径約0,06〜0,3ミリメートルの細かな袋状のものが約6億個ほど集まってできたものです。 この肺胞の壁はⅠ型肺胞上皮細胞とそれを支える基底膜という層からできており、そこには毛細血管があり、吸い込んだ空気から酸素を取り込み、二酸化炭素を排出しています。 肺自体は自ら動いているわけではなく、その周りの胸郭が動くことにより、動かされています。 その胸郭を動かしているものは外肋間筋や横隔膜などになります。 講座の中ではもう少し突っ込んで肺も含めた呼吸器系の話もしつつ進めていきました。 そこから、実技の話ですが胸から指先までのツボの調整になります。 時々、調整の際によそ見をしながらやっている人がいますが、それでは調整しているとはいえません。この時にはそういった方はいませんでしたが、人の身体を押しているだけに見える行為でもそこに心がこもっていなければきちんとした調整にはならないと快整体術では考えています。そういった時に目線もあげられますが定まっていなければ集中しているとはいえないのです。 講座では目線の問題はクリアしていても一生懸命やろうとしていてガチガチに力が入ってしまっている人がいました。 受け役の人に聞いてみるとあまり押されている気がしないという反応でした。 見える部分でいえば、肩も上がって肘も開いてしまっている状態です。 そちらの改善のアドバイスをしつつ、行なっていただきました。具体的には中心軸の確保と脇の締めになります。操作法としてはその人の身体の使い方の癖もありますので、それに合わせて補助しました。 中心軸の確保や脇の締めはそのまま武道・武術の意識になりますが、快整体術の裏が武術・武道になりますので、そういったところはみていきますし、そういった使い方の細かな点を見ることができます。 そうすることで受け側の反応も良い方向に変わっていきました。